『勇者礼讃』
詞・曲/ドキュメント渡辺

「な・・・君は何を言いたいんだ?」
『みんなも同じなんだから』
「同じ?」
『自分だけ苦しまなくたっていい』
「そうなのか?」
『みんなも同じなんだから、みんなと笑ってればいい』
「笑ってればいい?」
『そのうち何も考えなくなっている』
「君は何を言っている!」

『孤独と寒さに震える人に、自分に何ができるのか・・・
道端に眠る老人を見て、自分に何ができるのか・・・』
「俺には何が・・・?」
『飢えに苦しむ人がテレビに映り、何を与えてやることができるのか』

『その場かぎりの自己満足のため、その場かぎりの愛情のため
金を与えることに意義があるのか!』
「いや違う君の言っていることは間違いだ!」

『自分に何ができるのか、そう考えることに意義があると
救われた気分になっている自分に吐き気がしないのか』
「違う・・・違う!」

『偽善だと言う人に対して偽善ではないと説明できない自分
俺だって大変なんだと言う人に偽善の必要性を説明できない自分
理解しようとしない人に対して軽蔑するだけの偽善者』
「俺は・・・」

『自分に何ができるのか!どうにもならないと簡単に諦めて
俺も大変なんだと説得して、苦しくないのに苦しい顔!』
「俺は・・・どうすればいい・・・」


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